高血圧
高血圧について
高血圧とは、血管に高い圧力がかかり続けている状態です。その結果、血管の内壁が厚く硬くなり、血管の柔軟性が失われます。
これにより、脳卒中・心臓疾患・腎臓病などのリスクが高まります。高血圧の原因には、遺伝的要因や生活習慣も大きく関係します。高血圧の改善や血圧のコントロールには、減塩・運動・ストレス管理・適正体重の維持などが重要です。
こんな症状はありませんか?
- 胸に圧迫感がある
- めまいがする
- 不安感・イライラする
- 吐き気がある
- 動悸がする
- 頻尿
- 後頭部を中心の頭痛がある
- 頻繁に耳鳴りがある
高血圧の種類とそれぞれの主な原因
本態性高血圧
高血圧の約90%を占めるのが「本態性高血圧」です。基礎疾患がなく、原因が不明なタイプの高血圧です。ただし、塩分過多・肥満・運動不足・ストレス・喫煙など、あらゆる生活習慣がこのタイプの高血圧に直結します。本態性高血圧の改善には、生活習慣の見直しがおすすめです。
- 喫煙
- 喫煙により交感神経が刺激され、血圧の高い状態が15分程度続きます。喫煙習慣は動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中のリスクを高めます。動脈硬化は全身の深刻な合併症のリスクを高めるため、特に注意が必要です。
- 肥満
- 肥満の方は、正常体重の方に比べて、高血圧になるリスクが1.5倍~2.5倍に高まります。肥満に伴う高血圧の主な原因は、内臓脂肪の蓄積・塩分過多・インスリンの異常分泌などが挙げられます。
- 運動不足
- 運動不足が原因で、体に余分なナトリウムが蓄積します。これにより、間接的に血圧が高まります。さらに、運動不足は肥満を招き、高血圧につながるのです。
- 塩分摂取過多
- 塩分過多により、体は水分保持のために血液量を増やし、血圧を上昇させます。心臓が送り出す血液量が増えることで、血圧はさらに高まります。塩分が高血圧につながる理由には、このような仕組みがあります。
- 加齢
- 加齢により血管の柔軟性が低下すると、血液の流れが妨げられ、血圧が上昇します。特に閉経後の女性は、ホルモンバランスの変化に伴い、高血圧になりやすい傾向にあります。ただし、加齢が高血圧のリスクを高めることに、男女問わず注意しましょう。
- ストレス
- ストレスは心身の健康に悪影響を及ぼし、高血圧とも密接に関わります。一時的なストレスであれば血圧は自然と元に戻りますが、慢性的なストレスは高血圧状態が続く可能性があります。高血圧の改善・予防において、ストレス管理は重要です。
二次性高血圧
二次性高血圧とは、原因となる疾患があり、治療を通じて血圧の正常化が期待できる高血圧です。若年層の高血圧のうち、50%以上が二次性高血圧だといわれております。主な原因には、腎臓疾患・ホルモンバランスの悪化・甲状腺の過活動・大動脈弁狭窄・睡眠時無呼吸症候群などが考えられます。原因疾患に対する治療により、血圧の改善をめざします。
- 睡眠時無呼吸症候群
- 睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中の一時的な無呼吸状態を繰り返す状態です。無呼吸状態から戻る際に、血圧が急激に上昇する恐れがあります。睡眠中にもかかわらず、交感神経の活性化や低酸素状態が続き、睡眠の質に悪影響を及ぼすのです。高血圧の改善には、睡眠時無呼吸症候群の治療が欠かせません。
- ホルモン分泌異常
- 内分泌性高血圧の原因には、特定の腫瘍やホルモン分泌異常などが関係します。原発性アルドステロン症やクッシング症候群は、内分泌成功家熱々の代表的な疾患です。適切な診断と治療により、血圧のコントロールが期待できます。
- 薬剤の副作用
- 薬剤の副作用で生じるのが薬剤誘発性高血圧です。非ステロイド性抗炎症薬・ステロイド薬・一部の漢方薬・経口避妊薬などの服用により、血圧が上昇する可能性があります。服用や使用が必要な薬剤に関して、副作用に対する警戒と適切な管理が求められます。
主な治療方法
高血圧に対する主な治療は、食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせます。食事内容や塩分の摂取状況を見直し、カロリー管理や無理のない有酸素運動などがおすすめです。当クリニックでも、患者様の生活習慣の改善を積極的にサポートし、高血圧の改善を一緒にめざしていきます。
高血圧と睡眠時無呼吸について
睡眠時無呼吸症候群により、血圧が上昇する恐れがあります。また、不規則な呼吸が心臓への負担を増やし、高血圧やさまざまな心血管疾患のリスクを高めます。リスクの軽減や高血圧を防ぐには、睡眠の質の改善が大切です。